皆さんは今、2000年の噴火当時使われていた国道の縁に立っています。ちょうど国道をかすめるように、近くにあるN12火口ができました。電信柱の表面をよく観察すると傷が付いている側と付いていない側とがわかります。このことから、傷をつけたものはこのN12火口から噴出した噴石などであっただろうと推測できます。

また、この電信柱はもともと高さ14mもありましたが、見えている部分はそんなに高くありません。つまり電信柱の大部分が降り積もった火山灰や土砂に埋められているということがわかります。

国道沿いの電信柱がこんなにも細く頼りないはずがないと思った皆さん、見えているのは立派な電信柱の先端近くの細い部分だったという訳です。こんな細く頼りなく見える電信柱ですが、しっかりと噴火の様子を語ってくれているのです。