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ユネスコ世界ジオパークについて

1997年頃から国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)において「ジオパーク」に関する議論が開始される中、2004年に『世界ジオパークネットワーク(GGN)』がユネスコの支援により設立され「世界ジオパーク」がスタートしました。2015年11月には「国際地質科学ジオパーク計画「International Geoscience and Geoparks Programme (IGGP)」として、ユネスコの正式事業になりました。現在、世界48か国213地域にユネスコ世界ジオパークがあります。(2024年4月)

ユネスコ世界ジオパークとは

  • 地域の地史や地質現象がよくわかる地質遺産を多数含むだけでなく、考古学的・生態学的もしくは文化的な価値のあるサイトも含む、明瞭に境界を定められた地域である。
  • 公的機関・地域社会ならびに民間団体によるしっかりした運営組織と運営・財政計画を持つ。
  • ジオツーリズムなどを通じて、地域の持続可能な社会・経済発展を育成する。
  • 博物館、自然観察路、ガイド付きツアーなどにより、地球科学や環境問題に関する教育・普及活動を行う。
  • それぞれの地域の伝統と法に基づき地質遺産を確実に保護する。
  • 世界的ネットワークの一員として、相互に情報交換を行い、会議に参加し、ネットワークを積極的に活性化させる。

減災・防災への取り組みも重視されています。第3回ユネスコ国際ジオパーク会議では"地質災害に関して社会と知識を共有するためにジオパークが役に立つ"という趣旨の宣言が採択されました。

【YouTube】2021年7月公開
ユネスコ世界ジオパークとは?
日本語版【PDF3MB】
ユネスコ世界ジオパーク(英語)
日本ユネスコ国内員会

ユネスコ世界ジオパークの認定について

ユネスコ世界ジオパークはユネスコが定める基準に基づく審査に合格し認定されます。さらに認定地域には4年に1度の再認定審査が義務付けられています。

ユネスコ世界ジオパーク再認定 審査結果

2023年9月

2023年7月8日~12日まで行われた4回目の再認定審査につきまして、洞爺湖有珠山ジオパークは再認定(4年間)となりました。関係いただいた皆様に心から感謝を申し上げます。

洞爺湖有珠山ジオパーク推進協議会会長コメント

令和5年9月4~5日に開催された第10回ユネスコ世界ジオパーク国際会議におきまして、洞爺湖有珠山ジオパークの『ユネスコ世界ジオパーク』再認定(4年間)が決定されました。この度の再認定は、地域が一体となって取り組んできた各分野での活動が、審査員に高く評価された結果であり、たいへん喜ばしく感じております。具体的な評価ポイントや、今後の活動についての指摘事項は、改めて通知される予定となっておりますが、洞爺湖有珠山ジオパークを推進する伊達市、豊浦町、壮瞥町、洞爺湖町の連携をさらに深めるとともに、地域住民や事業者との協力関係を一層強化し、引き続き、各まちの個性と魅力を活かした地域振興、教育活動に取り組んでまいります。
再認定審査に向けて、ご尽力をいただいた皆様に、心からの感謝を申し上げます。

令和5年9月7日
洞爺湖有珠山ジオパーク推進協議会
会長 下道英明

ユネスコ世界ジオパーク再認定 現地審査

2023年7月

洞爺湖有珠山ジオパークの4回目の再認定審査(現地審査)が、2023年7月8日~12日まで行われました。審査ではユネスコから派遣された2名の審査員が、各みどころや関係施設を訪れ、ユネスコの評価基準に基づき調査を行いました。審査終了後の講評では、審査員より、火山との共生、減災文化と教育について高い評価を受けました。また、当ジオパークの活動がより充実したものとなるためのアドバイスとして、ユネスコジオパークの新しいロゴマークの導入、世界ジオパークネットワークとの交流促進、マーケティングの活用、観光客の長期滞在について提言がありました。

ユネスコ世界ジオパーク再認定 審査結果

2020年1月

2019年7月25日~29日に行われたユネスコ世界ジオパーク再認定審査の結果が通知され、洞爺湖有珠山ジオパークは再認定となりました。関係いただいた皆様に心から感謝を申し上げます。

評価されたポイント
  • 前回の勧告事項はジオパークのチームによって期待を超えるほど満足に達成された
  • 災害遺跡は優れた教材である、旧国道230号の周辺は環境省との連携のもと、地形の保護のために新たなゾーニングがなされ、地元住民のボランティアによる作業で維持されている
  • 減災文化はジオパーク認定前から高い基準に確立され、その後もさらに向上された
  • 火山マイスターは優れた教育を展開し、世界のジオパークでも特筆する特徴である
  • この地域の減災教育はすべての火山地域にとってのベストプラクティスである
  • ジオパークとユネスコ世界文化遺産をめざす推進組織間には十分な協力体制がある
  • アイヌ民族の言語や文化を紹介する取り組みが進んでいる
  • 歴史文化ミュージアムが伊達市に新設され、特別な文化、先祖の歴史が紹介された
  • 公式ロゴマークがさまざまな場所に追加され、ジオパークの認知度を高めている
  • 住民団体は草の根のジオパーク活動を継続し、地域の魅力を高め、保全に協力した
  • 地域のパートナー企業によって、ジオパークの効果的なPR が進められている
  • 北海道大学総合博物館との連携協定はさまざまな活動にメリットが期待される

ユネスコ世界ジオパーク再認定 現地審査

2019年7月

洞爺湖有珠山ジオパークの3回目の再認定審査(現地審査)が、2019年7月25日~29日まで行われました。審査では、ユネスコ世界ジオパークから派遣された2名の審査員が、各みどころや関係施設を訪れ、ユネスコの評価基準に基づき調査を行いました。審査終了後の講評では、審査員より、当ジオパークがより充実したものとなるためのアドバイスとして、ジオパークの名称に関する表示の統一、マスタープランのアクションプラン、アイヌ民族の言語をとりあげた書籍の出版、国際協力の推進、みどころの保全等について改善項目が挙げられましたが、活火山と長く共生している当地域の歴史、減災文化、研究活動、火山マイスター人材育成について高い評価を受けました。

ユネスコ世界ジオパーク再認定 審査結果

2018年2月

2017年7月に実施されたユネスコ世界ジオパーク再認定審査の結果が通知され、洞爺湖有珠山ジオパークは2年間の条件付き再認定となりました。

洞爺湖有珠山ジオパーク推進協議会会長コメント

洞爺湖有珠山ジオパークの再認定審査につきましては、それぞれの立場でご尽力・ご助言をいただき、心から感謝を申し上げます。本日、当ジオパークが『ユネスコ世界ジオパーク』として 2年間の条件付きで再認定された旨、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)より通知されましたことについて、お知らせいたします。昨年7月24日~27日に行われた再審査(現地調査)において、当地域を審査した2名の審査員からは、当地域の地域資源についての国際的な価値はもちろん、地域住民の熱心な参加、来訪者を楽しませるためのツーリズムの工夫、地域内の豊かな農畜産業や漁業と連携した大地の恵みブランドの発信、火山マイスターを中心とした減災教育活動の効果的な推進等について、たいへん高い評価を頂いております。一方で、今回の通知により複数の勧告が示され、その中でも、地球科学を専門とする学術専門職員を常勤で雇用していないことについて、強く改善が求められており、このことが最も重要な指摘事項として、今回の再認定が2年間の条件付きとされたと確認をしているところです。当地域では、学識顧問より強力なサポートを頂きながら、これまで大きな問題なく活動を続けてきたところであり、このたびの再審査においても、既存の体制が当地域において効果的であることについて、審査員に理解を求めて参りましたが、今回、上記の指摘が出されたことに対し、残念であり、また、重く受け止めているところです。今後も、関係する皆さまとの連携を一層深めるとともに、ユネスコより提示された課題の解決を図り、当ジオパークの特徴的な地域資源を活かした多方面の活動を通じて、魅力的な地域づくりと、地域経済に波及効果をもたらす取組を続けていく所存ですので、引き続きのご支援をよろしくお願いいたします。

平成30年2月2日
洞爺湖有珠山ジオパーク推進協議会
会長 真 屋 敏 春

ユネスコ世界ジオパーク再認定 現地審査

2017年7月

洞爺湖有珠山ジオパークの2回目の再認定審査(現地審査)が、2017年7月24日~27日まで行われました。現地審査では、ユネスコ世界ジオパークから派遣された2名の審査員が、各みどころや関係施設を訪れ、ユネスコの評価基準に基づき調査を行いました。現地審査終了後の講評では、審査員より、当ジオパークがより充実したものとなるためのアドバイスとして、運営組織や視認性、解説看板、ネットワーキング等について改善項目が挙げられ、活火山と長く共生している当地域の歴史、減災文化、研究活動、人材育成について高い評価を受けました。

世界ジオパーク再認定 審査結果

2013年9月

2013年9月9日に韓国の済州島で行われたジオパークアジア太平洋会議において、世界ジオパーク再認定審査の結果が発表され、洞爺湖有珠山ジオパークは再認定となりました。関係いただいた皆様に心から感謝を申し上げます。

世界ジオパーク再認定 現地審査

2013年7月

洞爺湖有珠山ジオパークの4年に1度の世界認定再審査にかかる現地審査が、2013年7月24日~27日の日程で実施されました。ユネスコの担当部局から指名を受けたニコラス・ゾウロス教授(ギリシャ)とジョゼ・ブリルハ教授(ポルトガル)が、当地におけるガイド活動やジオパーク推進に向けた各種取り組みを審査いたしました。審査員による講評では、洞爺湖有珠火山マイスター制度等により地域の方々のジオパーク活動が広がっていること、当ジオパークが防災教育における学びの場となっていること、地場産品プロモーションの取組を積極的に進めていること、構成自治体や北海道から質の高い支援を受けて活動を続けていることなどが高く評価されました。

世界ジオパーク認定決定

2009年8月

洞爺湖有珠山ジオパークは、日本で最初の「世界ジオパーク」として正式に認定されました。認定にあたりGGN事務局から次のとおり改善項目が示されました。

改善項目
  • 公的教育に有用な素材が多いが、残念ながら英訳されているものが少ない。
  • 屋外案内看板に情報が過多であるもの専門用語が多すぎるものがある。「ジオパーク」は一部専門家向けの取組ではなく、一般の方々の学びの場である。
  • 当地の取組はエコロジカル(生態学)な視点で推進されてきた経緯を持つが、今後は「ジオパーク」のコンセプトによる推進へ明確に変更する必要がある。現在は、環境保護と自然体験学習に重きが置かれているが「ジオパーク」では自然保護の必要性とともにジオツーリズムによる地域経済発展に向けた地域資源の活用を強調する必要がある。
  • 2000年噴火に関連する遺構群などは傷みやすく、短期間のうちにその価値を失う恐れがある。そのことを特に注意し新たな保全技術の導入が必要。
  • 数年かけて現在の案内看板を「ジオパーク」の理念に基づいたものに変えていく必要がある。また、観光拠点施設や記念公園その他のサイトにもジオパークやみどころを示す情報が必要。こうしたことは世界規格である「世界ジオパークブランド」の認知度を保つために重要である。
  • ジオパークのコンセプトを反映するという点で未活用の素材がある。教育的にも重要な砂防ダムシステムや火山灰大地における農業などがその例としてあげられる。
  • ツアーガイドの組織的な発展・向上が必要。ジオパークのコンセプトを伝えるツアーガイドの活動を保証するトレーニングプログラムの定期的な開催も検討すべき。

世界ジオパーク認定 現地審査

2009年7月

GGN(世界ジオパークネットワーク)の現地審査が2009年7月17日~19日の3日間行われ、審査員としてマレーシアからイブラヒム・コモオ教授、モハド・シャフィー・レーマーン教授が洞爺湖有珠山ジオパークを訪れました。期間中、伊達市、豊浦町、壮瞥町、洞爺湖町内の各所にある、火山遺構や散策路、展示施設、縄文遺跡、文学碑公園、果樹園などを訪れました。